トップメッセージ

代表者ご挨拶
代表取締役 CEO 兼 COO 社長 執行役員

創業以来培ってきた熱交換器技術を活かして、持続可能な社会に貢献する会社を目指します

2024年度は、年初の認証不正問題による生産停止影響や、年度終盤には、米国新政権による関税方針の突然の変更等、様々なイベントに翻弄される1年となりました。また、各国当局による金融政策も転換点を迎え、金利や為替等、経営環境にも変化が生じた年でもありました。こうした状況下、当社業績におきましては、生産移管推進による米国事業の収益改善が大きく進捗し、日本、アセアンにおける業績も堅調に推移しました。
2025年度の展望ですが、米国関税政策の着地点が未だ見えないなか、サプライチェーンの再構築、生産リソース配分の最適化が大きな課題となります。ウクライナ、中東地域の紛争も未だ継続しており、中国経済の先行きも不透明ななか、グローバルなビジネス環境は、依然として予断を許さない状況との認識でおります。

4年間の中期経営計画である“T.RAD-12(2022-2025年)”は、その3年間を終え、ROEは9.1%に到達しました。また、2024年度には、株主還元強化、安定化を目的にDOEの導入も完了しております。
当社業界を取り巻く環境は、年々その変化のスピードを増している状況です。当社としましては、その変化のスピードに柔軟に対峙するため、また現中計においても一定の成果を得たとの判断の下、今般、T.RAD-12を1年前倒しで終了し、新たに、“T.RAD-2025”を策定、開始することといたしました。新たな中期計画は、中長期的な経営目標(2030年目標)を掲げながらも、単年ごとに、その環境に応じた経営目標を設定、取り組む枠組みです。新中計におきましても、資本効率と収益性向上に注力し、更なるROEの向上、PBR1.0倍の達成に向け、鋭意努力してまいる所存です。

GXを実現する企業になるためのと取り組みとして、GXに貢献できる熱交換器の開発と拡販を推進していきます。
マルチパスウェイ時代において、熱交換器ニーズはより多様化かつ増加していくため、当社にとっては市場拡大のチャンスです。また太陽光発電等省エネ工場の実現やアルミ材、樹脂材をはじめ、リサイクル推進で循環型社会に貢献した取り組みも継続して行っていきます。

当社は、「すぐれた熱エネルギー変換技術とサービスの提供により、地球環境にやさしい持続可能な社会の実現に貢献する」という経営理念のもと、1936年の創立以来、熱交換器製造のパイオニア企業として自動車等の幅広い用途の製品を提供してまいりました。
2026年の創業90周年という節目の年に向けて、ものづくりと環境貢献の観点から顧客、株主、従業員、取引先、地域社会の幸福を追求していまいります。

今後とも変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。